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鮎澤 つぐみ(Tsugumi Ayuzawa)


学校名:宮城教育大学 初等教育教員養成課程 英語コミュニケーションコース 4年生

名 前:鮎澤 つぐみ(Tsugumi Ayuzawa)

留学プログラム:短期留学 ボランティア

留学国:カンボジア

留学期間:2017年9月 3週間



 高校生の頃から途上国に興味があった。青年海外協力隊のような仕事にも憧れており、いつか途上国に訪れたいという気持ちが大学入学前からあった。途上国といわれる国には、どのような人達が、どのような生活をしているのか。自分の目で見て、肌で感じる経験をしたかった。そして、人と違う経験がしたかった。人と違うものを見て、人と違う考え方のできる人になりたかった。

 自分の興味のまま、見たい、やってみたい、知りたい、感じたいと常に思った3週間であった。カンボジアに滞在する中で起こるすべての出来事が、初めての挑戦・経験で、1日1日を通して、自分が成長していく感覚を味わった。

 「先入観」という言葉の意味を、体験を通して知った。


 カンボジア研修の二日目。カンボジアのスラム街で日本人学校を経営する男性と出会った。この出会いが、私の途上国に対する見方を大きく変えた。途上国では、ゴミ山でゴミを拾う子どもたちが問題として挙げられることがある。彼が活動しているスラム街でも、学校に行かずゴミ拾いをして生活をする子どもたちがいた。それまでの私は、その状況を見ただけで、または「途上国」と聞いただけで「かわいそう」という気持ちでいっぱいになっていた。しかし、実際は様々な理由から、ゴミを拾う人が絶えないという事情を知った。私のように、先入観で彼らのことを考え、自分たちの思い込みで、彼らが必要としていない支援をする国や団体が今までにあったことを知った。現地の背景を正しく知ることが、彼らの生活よりよくするために必要だということを学んだ。研修2日目の、この出会いを通して、その後のカンボジア研修の中で、本当の国際協力とは何かを考えるようになった。

 研修の後半は、日本語学校で日本語を学ぶカンボジアの方々に、日本の歌を教えながら、関わった。生徒の家でホームステイもさせてもらい、一緒に祭りに参加した。前述したように、それまでの私は先入観で、「貧しくて、かわいそうな人達」が苦しい生活をしていると勝手に思っていた。日本人学校には、私と同い年くらいの生徒がたくさんいた。現地で彼らとともに生活し、彼らと話してみると、私たち日本人となんら変わらないことに気が付いた。私と同じような趣味があり、楽しみがあり、悩みがあった。家族がいて、友達がいた。好きなものもあるし、嫌いなものもある。日本人と変わらないと感じると同時に、日本人にはないものを彼らは持っていると感じた。どの人も夢をはっきり持っていた。人と人とのつながりを大切にする、優しい温かい心を持っていた。彼らは、私にはないものを持っている。彼らの魅力に惹きつけられた。

 カンボジアを離れる最後の日、日本語学校の先生と生徒と一緒に、夕日が見える丘に行った。下には、トンレサップ湖があり、そこに住むカンボジア人達が大きなけんかをしていた。日本からも見えているはずの夕日が違って見えた。とても大きくて、綺麗なオレンジ色をしていた。あの時の感覚は今でも鮮明に覚えている。

 一人で海外に行き、最後までやり遂げることができたという、大きな達成感を感じた。自分の世界・コミュニティが広がった。自分の知らない国での経験を通して、今までの自分の当たり前が、当たり前でないことを学んだ。そして、先入観で物事を考えないようにしようという気持ちに変わった。それは、途上国や途上国に住む方々に対してだけではなく、日常の生活の中でも気を付けるようになった。先入観について意識して考えるようになり、無意識のうちに自分の思考へ影響を及ぼすことがあると、この経験を通して分かった。日ごろから、固定観念・先入観に縛られず、物事を自由に捉え、考えたいと思うになった。

 このカンボジア研修をきっかけに、その後も大学長期休暇の度に東南アジア諸国を旅した。現地現物の考え方を大切にした。メディアに取り上げられる声だけではなく、自分が関わる現地の方々の声・考えを知りたい、大事にしたいと考え、現地の方々と密接に関わってきた。知らない土地で、私のことを全く知らない人たちと、関係性を持つ楽しさを知った。海外に限らず、自分が興味を持った世界に迷わず飛び込めるようになった。この行動力と現地現物の考え方を培わせてくれたのは、このカンボジア研修だと考えている。



 途上国のために何かしたいという上から目線な気持ちは消えた。私に出来ることがあれば、彼らに求められるものがあれば、何か手伝いしたいという気持ちへ変化した。しかし、それ以上に、彼らから学ぶものの多さに気づいた。一日一日、一瞬一瞬を大切に幸せに暮らす彼らから、本当の愛・幸せ・豊かさとは何かと、問いかけられたようであった。途上国に対して、「国際支援」から「国際協力」の考え方に変わった。これからも、彼らから愛・幸せ・豊かさを学びにまた旅に出たい。そして、互いが幸せに暮らすための策を考えていきたいと考えている。 END

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